鏡を見るたびに気になってしまう、顔のニキビ。しかも、「なぜかいつも同じ場所にできる…」なんて経験はありませんか?ニキビは、顔のどこにできるかによって原因が違うことが多く、それぞれに合った対処法を取らないと、なかなか改善しないのが現実です。
ちなみに私自身も、ずっとあごニキビに悩まされてきました。生理前になると決まってぽつんと現れ、治ったと思ったらまた同じ場所に…の繰り返し。皮膚科に相談したり、スキンケアを見直したり、いろいろ試してきた中で分かってきたのは、「場所ごとに原因が違う」ということでした。
そもそもニキビってどうしてできるの?
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、皮脂の分泌過剰・毛穴の詰まり・アクネ菌の増殖・炎症の4ステップで発生します。10代の思春期ニキビは皮脂分泌の影響が大きいですが、大人になってからの“繰り返すニキビ”は、ストレスやホルモンバランスの乱れ、生活習慣が密接に関わっています。
【おでこ】皮脂×整髪料のダブルリスク
主な原因:
- Tゾーンの皮脂分泌が多く、毛穴が詰まりやすい
- 前髪による摩擦や、整髪料・シャンプーのすすぎ残しが刺激に
- 帽子やヘルメットの着用も影響することも
具体的な対策: ✔ 朝晩の洗顔は、余分な皮脂をしっかり落とせるアミノ酸系洗顔料で
✔ シャンプーやリンスはすすぎ残しがないように1分以上流す
✔ 寝るときは前髪をピンで留める or ターバンでオフ
✔ 整髪料が肌に触れないよう、塗布後に手を洗う習慣を
参考データ:
『J Clin Aesthet Dermatol』(2017)によると、ヘアスタイルや頭髪製品の成分が、額周辺のにきび悪化に関係する可能性があると報告されています。
【頬】乾燥・摩擦・汚れが原因
主な原因:
- 肌の乾燥により角質が厚くなり、毛穴が詰まりやすくなる
- 枕カバーやスマホによる雑菌・摩擦の影響
- メイクの洗い残しやチークなどの化粧品が刺激に
具体的な対策: ✔ 保湿は「セラミド配合」の化粧水や乳液でバリア機能を補う
✔ 枕カバーは2日に1回以上、清潔なものに交換
✔ スマホはこまめに除菌シートで拭く
✔ メイク落としはミルクタイプやバームタイプなど、肌負担の少ないものを選ぶ
エビデンス:
皮膚科学の研究では、肌の乾燥と皮膚バリア機能の低下が、にきびの一因となることが指摘されています(Int J Dermatol. 2019)。
【あご・フェイスライン】ホルモン×マスクのトラップ
主な原因:
- 月経周期に伴う女性ホルモンの変動(特にプロゲステロンの増加)によって皮脂が増える
- マスクによる蒸れや摩擦が炎症を悪化させる
- チョコ・ナッツなど脂質や糖質の多い食品も影響
筆者体験談:
私もこのあごニキビにずっと悩んできました。特に生理の1週間前になると必ずポツッ…。皮膚科で相談したところ、ホルモンバランスの影響が大きいことを教えてもらい、ビタミンB群のサプリや、肌にやさしいマスクの使用でかなり改善しました。
具体的な対策: ✔ 月経前はビタミンB6や亜鉛を意識した食事(例:納豆、レバー、玄米)
✔ マスクはガーゼ素材や敏感肌用を選ぶ&こまめに取り替える
✔ 寝不足・冷えもホルモンに影響するので、入浴&7時間睡眠を習慣に
✔ ピルや漢方薬を皮膚科・婦人科で相談するのも一つの選択肢
参考情報:
米国皮膚科学会(AAD)も、顎やフェイスラインにできる大人ニキビとホルモン変化の関係を明記しています。
【鼻】皮脂・角栓・毛穴詰まりの三重苦
主な原因:
- 過剰な皮脂と角栓の詰まり
- 鼻を触る癖、メイク残りによる毛穴の酸化
- 紫外線ダメージも毛穴を開きやすくする
具体的な対策: ✔ 週に1~2回、酵素洗顔やクレイパックで毛穴詰まりをオフ
✔ 日中の皮脂は、ティッシュで軽く押さえる程度に
✔ ビタミンC誘導体入りの美容液で毛穴ケア+抗炎症作用
研究報告:
ビタミンC誘導体は、皮脂分泌の抑制やコラーゲン生成促進に有効とされ、にきび肌の改善が見込まれています(Dermatol Surg. 2005)。
【こめかみ・生え際】ヘアケア製品やストレスが引き金に
主な原因:
- 洗い残したリンス・トリートメントが毛穴をふさぐ
- ストレスで男性ホルモンが増え、皮脂が過剰に
- 帽子・ヘッドホンの蒸れも関係
具体的な対策: ✔ シャンプーは地肌まで十分にすすぎ、リンスは毛先のみに使用
✔ 毎日5分でも深呼吸・ヨガ・湯船などでリラックス習慣
✔ ストレスによる睡眠不足を防ぐため、夜はスマホ時間を短縮
エビデンス:
慢性的なストレスは、男性ホルモンの一種「アンドロゲン」の分泌を促し、皮脂腺を刺激するとされています(Clin Exp Dermatol. 2003)。
顔全体のケア
- 洗顔: 洗いすぎNG。朝晩2回、泡で優しく洗う
- 保湿: 油分より水分+セラミド重視のケア
- 食事: ビタミンB2、B6、C、亜鉛を意識。チョコ・揚げ物・乳製品は控えめに
- 睡眠: 成長ホルモンが分泌される22〜2時を意識して眠る
- 記録: 生理周期・肌状態・食事・睡眠などを日記やアプリで記録すると原因が見つかりやすい
まとめ:自分の“肌のクセ”を知ることが第一歩
ニキビは見た目だけでなく、気分や自信にも影響する悩み。けれど、できる場所やタイミングに目を向けると、自分の生活や肌のクセが見えてきます。
私自身、あごニキビに悩み続けたからこそ、「原因に合ったケア」の大切さを実感しています。焦らず、少しずつでも正しい習慣に変えていけば、肌はちゃんと応えてくれますよ。
これからも、自分の肌をいたわりながら、ストレスを減らして毎日を心地よく過ごせるようにしていきましょうね。